法定相続情報一覧図とは

相続登記をスムーズに行うために便利な制度を解説します。

📝 法定相続情報一覧図の概要

法定相続情報一覧図(ほうていそうぞくいちらんず)は、亡くなった人(被相続人)の相続関係法務局が証明する公的な図です。

  • 目的: 相続手続きの際に、何度も戸籍謄本などの束を提出する手間を省くために利用されます。
  • 作成者: 相続人からの申出に基づいて、法務局(登記官)が作成・保管します。
  • 内容:
    • 被相続人の氏名、生年月日、死亡年月日、最後の住所。
    • 相続人全員の氏名、生年月日、続柄(被相続人との関係)。
  • 効果: 相続関係が記載された書類(一覧図の写し)の交付を受ければ、銀行での預貯金解約や不動産の相続登記などの手続きで、大量の戸籍謄本に代わる公的な証明書として利用できます。

💡 メリット

法定相続情報一覧図の最大のメリットは、手続きの簡素化・迅速化です。

  1. 戸籍謄本の束が不要に: 一覧図の写し1枚で、複数の金融機関や法務局での手続きを同時に進められ、時間を短縮できます。
  2. 証明力の信頼性: 法務局が内容を確認・証明するため、高い信頼性があります。
  3. 費用が安い: 申出の際に手数料はかかりません(戸籍謄本などの収集費用は別途必要)。


⏳ 法定相続情報一覧図の作成の流れ

ステップ 1️⃣:必要書類の収集

まず、被相続人(亡くなった方)と相続人全員を特定し、相続関係を証明するために必要な戸籍謄本などの公的書類を集めます。これが最も時間のかかる作業になることが多いです。

必ず用意する書類備考
被相続人の戸籍謄本出生から死亡までの連続した戸籍(除籍、改製原戸籍を含む)が必要です。
被相続人の住民票の除票最後の住所を証明します。
相続人全員の戸籍謄抄本被相続人が亡くなった日以後の証明日のものが必要。
申出人の氏名・住所を確認することのできる公的書類運転免許証やマイナンバーカードの表面のコピーなど。

上記の他にもケースによって必要となる書類が異なりますので法務局のホームページなどで確認しましょう。

ステップ 2️⃣:一覧図の作成

収集した戸籍に基づいて、法定相続情報一覧図の原稿を作成します。法務局ホームページに様式と記載例がありますので、被相続人を中心として、配偶者、子、兄弟姉妹などの相続人全員の氏名、生年月日、被相続人との続柄を図として書き起こします。最後に 申出人(相続人のうちの一人)が作成日と住所、氏名を記載します。

ステップ 3️⃣:法務局への申出

必要書類と作成した一覧図を揃え、法務局に提出して申出を行います。

  • 申出先:以下の地を管轄する法務局(登記所)のいずれかに提出します。
    • 被相続人の最後の本籍地
    • 被相続人の最後の住所地
    • 申出人の住所地
    • 被相続人所有の不動産の所在地
  • 提出方法: 窓口に持参するか、郵送でも可能です。

ステップ 4️⃣:一覧図の交付(完了)

法務局の登記官が提出された書類と一覧図の内容を確認し、問題がなければ、法定相続情報一覧図の写しが交付されます(原則、申出人に郵送)。戸籍謄本等の束の代わりに各種相続手続きに使うことができます。有効期間内(申し出から5年間)であれば、何度でも無料で写しの再交付を請求できます。

さらに、不動産登記の場合には法定相続情報番号を記載すれば一覧図の写しさえも省略できるようになりました。

どんな手続きに使えるの?

法定相続情報一覧図の写しを使える手続きには

  • 相続登記の申請手続き
  • 亡くなった方の名義の預金の払い戻し
  • 相続税の申告
  • 年金等の手続き

などなど、さまざまなものがあります。

まとめ


さまざまな手続きに便利に使えるこの制度ですが、ステップ1の戸籍収集は、被相続人の生涯にわたる転籍などがあったり、相続人が多かったりすると複雑になりがちです。一覧図の作成も記載例があるとはいえ手間がかかり間違いも起きやすいと思われます。

行政書士は書類作成の専門家です。亡くなった方を静かに追悼するためにも複雑な作業はお任せください。

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